剪定リポート~結果母枝とは何ぞや?
さる年末年始、熊本で栗の木の剪定に携わってきました。
毎年、年があけてから2月くらいまでの間に剪定をするのですが、
普段の剪定は、とりあえず枝が密にならないよう、まんべんなく日があたるように、と
そのくらいのことを考えながらやるのですけど、
今年はちょっと一味違います。
というのも、
前回の記事にも書きました、岸根栗の栽培地にお邪魔したときに
剪定方法についてお伺いしてきたのです!
なんでも
「結果母枝を1立方メートルあたりに7本残すくらいで」
……??
ケッカボシとは……なんぞ……??
と、クエスチョンマークだらけだった私たちに、栽培名人は丁寧に教えてくださいました。
栗の木は、前の年になった栗の実から少し先にある、新しい芽から翌年に枝を出し、
その新しく出た枝に、その年の実がなるのだそうです。
翌年の春、新しく枝を出して、そこに実をつけるのが「結果母枝」タイプ、
新しい枝ではなく、その場所にそのまま実をつけるのが「結果枝」タイプ。
果樹によって分かれ、梅や桃などは結果枝タイプらしい。
それで栗は、結果母枝タイプなのですね。
この話を聞いたときは、とにかく衝撃でした。
何故って、これまでの剪定で、「あまり上に枝が伸びるとよくないだろう」という理由で
枝の先の方を落としていたからです。
教えてもらった理論だと、枝の先にこそ実がなるはず。
実がなる場所をわざわざ切り落としていたなんて……!!
という、深い反省をもとに、今回は丁寧に剪定をすすめました。
まず、栗畑で結果母枝の確認をします。
結果母枝が、この下の写真です。

この枝の中央に、大きな丸い出っ張りがありますよね。その内側はくぼんでいます。
これが去年に実をつけたあとなんです。矢印で示した写真が下です。

この結果母枝を残して、余計な枝を切っていきます。
名人は、結果母枝を1立方メートルに7本残すと仰っていたけど、そこまではよくわからないので
とにかく重ならないように、太陽がよくあたるように、カットしていきます。
そういう目で見始めると、結果母枝でないものもけっこうあり、
実のつく場所が予想できるようになってくるので、
この枝はちょっと伸びすぎ、とか、そういうことも少しずつわかるようになってきました。
↓下の写真は、剪定する前の写真です。だいぶ細かく枝がはっているのがわかります。

それから、↓下の写真が、剪定後です。

同じ木ではないのですが、サイズが同じくらいなので、雰囲気は伝わるかと思います。
細かい枝がかなり落とされていますよね。
↓下の写真は、左右に、剪定済みの木と、まだこれからの木が並んでいます。
伝わりますでしょうか?すっきりした左の木と、もさもさした右の木……。
剪定前後でだいぶ変わりました。

これまでの剪定も、全く見当はずれ、というわけではなかったと思うのですけど、
栗のイガ数を少なくする=栗の実を大きくする、という視点では、まだ不十分だったように思います。
こんなに切っていいのか…?と、ためらうくらいの、思い切った剪定でしたが、
これで今年は、大きな栗の実がなってくれるんじゃないかな……!
今年も、9月の収穫に向けて、作業が始まりました。
また今年もよろしくお願いいたします。